- 2017/01/31
FOREVER / CODE ORANGE
これがとんでもなくすごいアルバム!
前作でも、初期CONVERGE、STARKWEATHER、DISEMBODIED~MARTYR ADからPANTERA、SEPULTURA、FEAR FACTORY、MACHINE HEAD、GODFLESH、NINE INCH NAILS、果てはグランジ、4ADまで、90s要素全部盛りでACACIA STRAIN、XIBALBA、Beatdown Hardware以降のハイパー・ヘヴィウェイト・リフにぶち込んでみせた彼らですが、今回混ぜ方がハンパない。
ビートダウンからパワエレ / インダストリアル、シューゲイズまでカットアップみたいなスピード感でガンガン切り替わって、モッシュコアの伝統芸能的構造(ファストパートx4→ブレイクダウンx2からのビートダウンでフルモッシュ→からの再ファストでサークルピット→不穏なブレイク挟んでWODで盛り上がるね~、みたいな)はなんとなく輪郭を留めている感じ。
しかしエクスペリメンタルでもがっつり躍らせるし、めちゃめちゃキャッチー。
同郷のPATH TO MISERYからA.J. Borish、LIFELESSのJeremy Tingle、WRONG ANSWERのJustin Ogden、COLD WORLD / WAR HUNGRYのArthur Rizkといったゲスト陣からも、彼らの目がピットに向いていることが窺えます。
歌唱パートではここ10数年のRoadrunnerを思って瞬間的にウッ…となるものの、MEDICINEとかLUSHが好きなんだろうな~、っていう感じでナイス。
Reba MeyersとJami Morganが掛け持ちでプレイしているTHE BREEDERSタイプのギターロック・バンドADVENTURESから、メンバーDominic Landolinaが参加しているのも象徴的です。
HARMS WAY『Rust』とかWARHOUND『Next Level』も攻めてると思ったけど、もっと広いフィールドで考えたらCODE ORANGEのほうが1枚も2枚も上手かも。
プロデュースはANGEL DU$TやTURNSTILEからNOTHING、SUPERHEAVEN、TITLE FIGHTまで手掛ける俊才Will Yip、そして前作に引き続きKurt Ballou(CONVERGE)との共同で完璧。
あと、余計なお世話かもだけど、これを機にRoadrunnerはかっこよかったRoadrunnerにまじ戻ってほしい(笑)!!!!!!!!!!
text by 久保田千史