何の前フリもなくいきなりリリースされて、世界中のストーンドおじさんたちを焦らせたSLEEPの最新作。ただ、今はインターネットっていう便利な仕組みがあるだけマシでしょ。『Jerusalem』なんて、リアル店頭で“あれ?なんか出てる”って感じだったし、だいたいSLEEPなんだから、そんなにびっくりしないっしょ~笑。しかし内容は本当、めちゃくちゃ素晴らしい!こういうSLEEPのアルバムを待ってたんよー!と狂喜すること必至。『Dopesmoker』みたいな重量感で、『Holy Mountain』みたいなサイズ感ということです。これが、涙の初来日公演の時にも思ったけど、けっこうOM + HIGH ON FIREなんだよね~。当たり前と言えば当たり前なのかもしれないけれど、『Holy Mountain』とOMやHIGH ON FIREは全然違うじゃん?つまり、日本の我々がレジェンダリーに考えている妄想SLEEPは、もう存在していない(マジック的な意味において)という寂しさも多少あるわけよ。それでもライヴ最高だったし、このアルバムも最高なんだから、我々の妄想SLEEPは今これなんだ!って思って良いと思う。もはや、タイトルとかはほとんどギャグだけどね笑。でも、所謂自称ストーナー・メタルみたいな連中と一線を画する感じは、ずっと一貫してると思う。クラストパンクのシーンからこういうバンドが現れたこと自体異常でしょ。今回はNEUROSISのJason Roederさんがドラマーということもあって、ハードコアパンク系譜のバンドであることを再認識させられますね。なんか、SLEEPがハードロック / メタルの文脈でしか語られないのって本当うんざりするよな。