Organized Crime Records、Closed Casket Activities、Deathwish Inc.よりいい感じに1stから3rdまでリリースを続けてきたHARM'S WAYが、TWITCHING TONGUESに続けとばかりにMetal Blade Recordsへと移籍。いきなり脱線しますが、TTはそのバンド名だったらCentury Mediaじゃろ…とは思いましたけどね…。HARM'S WAYに話を戻すと、前作『Rust』の路線で曲、音共にクオリティを上げてきていて、素晴らしいです。XIBALBAのモッシュコア版OBITUARYな感じをCROWBARに置き換えたみたいなヘヴィウェイト・ハードコアが特徴的だった初期もかっこよかったけど、GODFLESHウォーシップのマシナリーなテイストをぶっこんできた『Rust』での冒険は本当良かった。ピットに軸足を置きながらGODFLESH感を出すのって、たぶん20年前のバンドがやったら、ヘンに気負っちゃってダサダサだったと思うんですよ。ここ10年で登場したバンドの柔軟さとセンスの良さを再確認して、感動したっす。でも、もしかしたら支持層は変化しちゃったのかも。各メディアのインタビューで軒並み“KOЯNとか好きなんすか?”って訊かれてて、かわいそうだな…って思いましたもん。そりゃ若かりし時分にKOЯNくらい耳にしているでしょうよ。ダウンチューンドの単音リフ使うだけでいちいち揚げ足取りみたいに“ニューメタル”って書かれたらたまんねーよな。同じことT.G.Warrior師にも言えるのかよ!って思うけど、HARM'S WAYはCELTIC FROSTじゃなくて、TRIPTYKONから影響受けたって発言してるのが興味深いんだよな~。APOLLYON SUNを経てのTRIPTYKONだから音的にはまあ、納得だけど、世代によってリファレンスの差って生じるものだし、そのおかげでおもしろいものが生まれたりもするんだなあ、って改めて思うわけです。強引にまとめにかかると、感触が一番近いのはやっぱりCODE ORANGEですね。CODE ORANGEを仮にモッシュコア版の『Demanufacture』期FEAR FACTORYだとすると、現在のHARM'S WAYは一番メカニカルだった『脳殺』期PANTERAのモッシュコア版。GODFLESHが「Walk」のリミックスをやったのも『脳殺』直前だったから、ガチでしょ。あと、個人的には『Vendetta』をリリースした時のTHROWDOWNを思い出したりもします。