- 2013/12/11
SATYRICON / SATYRICON
純粋なブラックメタルの攻撃性を保ちつつも完成度の高いメタルアルバムをここ数年は連発していた印象のSATYRICONだったが、ここに来てここ数年の路線からはやや道を違えた印象を与えられる。
全体的にサウンドプロダクションがいい意味でオーガニックというか重厚な作り込まれた印象が薄い。
#5のように完全にデス/ブラック系要素のないクリーン・ヴォーカルのみの楽曲も収録されており、単純に攻撃的なサウンドを求める方には、このアルバムはここ数枚の中でも一番印象の薄いアルバムと捉えられるのかもしれない。 が、個人的にはIHSAHNが進んだ方向性と近い方向性をSATYRICONは見据えているようにも感じる。
あまりライヴ映えするような楽曲ではないのかもしれなが、個人的にはこれらの楽曲がライヴでどう再現されるのか興味深い。
個人的にはブラックメタル云々ではなく、ヘヴィメタル・アルバムとして高く評価をしたい作品だ。
text by Jumbo