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Rated Disc Battle

ディスクレビュー

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  • 2012/06/04

LILLIE:F-65 / SAINT VITUS

米国ドゥームの伝説的存在がおよそ17年ぶりに放った通算8枚目の最新作。
というより、その野性的すぎる歌唱と卓抜した創造性でバンドの黄金期をカリズマティックに支えた異能フロントマン、スコット“ワイノ”ワインリッチ(Vo)を含む編成で実に約22年ぶりに制作したニュー・アルバム。
意外と言うべきか当然と言うべきか、BLACK SABBATHとBLACK FLAGの間に生まれた鬼子のごとき粗暴でかつ轟然としたサウンドは往年を彷彿とさせる無骨な破壊力を充溢させ、さらに芳醇に円熟味を増し、首脳デイヴ・チャンドラー(Gu)とワイノの共闘がいまだ発展的に機能していることを鮮烈に印象付ける。時代を開拓した古豪の底力に震える充実作!

text by 山口勝正