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Rated Disc Battle

ディスクレビュー

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  • 2016/05/06

RESURRECTION THE COMPLETE RECORDINGS / SINDROME

RESURRECTION THE COMPLETE RECORDINGS / SINDROME
発売日
発売中
レーベル
CENTURY MEDIA RECORDS
関連URL
http://www.centurymedia.com/
https://www.facebook.com/SindromeChicago/

80年代終盤、世界的に一代ムーブメントとなるデスメタルの最初の盛り上がりにおいて、シーンの隆盛前からアンダーグラウンド・シーンでは世界的に名の知れ渡る存在で、多くのファン、バンド、ファンジン等もレコードデビューを心待ちにされていたバンドSINDROME。
残念ながらレコードデビューすることなく2本のデモテープを残しただけで解散してしまい、これまでブートレッフで数回リリースされてきたSINDROMEが残した2本のデモテープに、ライヴ音源も収録した2枚組み豪華仕様での初のオフィシャル・リリース。
1987年制作の1stデモは現在で言うところのデスラッシュと言える音楽性でヘヴィで重厚なサウンドと疾走感が結合したサウンド。
このレコーディングセッションで当時デモテープに収録されなかった未発表曲も収録。
この未発表曲はデモテープに収録された5曲に比べてスラッシュ色が強く、当時バンドの意識がデスメタルに傾いていたことを伺わせる。
1991年制作の2ndデモは初期デスメタルの名盤を数多く産み出したフロリダのMORRIS SOUNDにいて、Jim Morrisのプロデュース/エンジニアによって制作され、デモテープの域を超えた完成度の作品。
1stデモに比べてテクニカル性が増し、よりスラッシュメタルに近い音楽性となっているが、これもクオリティーは高い。
当時シーンの席巻したMORBID ANGEL、DEATH、CARACASS、ENTOMBED等と比べてもそのクオリティーはまったく見劣りしない。
2枚目のライヴ音源は、ライン録りの音源ではないので、正直音質は悪い。しかしながらこの音源は非常に貴重なもの。 2枚組み、デジパック使用で、ブックレットは30ページにわたるヴォリュームでメンバーのインタビューも収録。 更にOBITUARY、WHIPLASH、IN FLAMES、FORBIDDEN、Michael Amott(ARCH ENEMY、ex-CARCASS)のコメントも掲載。
当時を知る世代は勿論だが、当時を知らない若い世代にこそ聞いてもらいたい作品。

text by Jumbo