- 2013/12/10
Pelon Juuret / UNKIND
初期のカセットテープ作品や10"作品もフルアルバム・サイズだったので何とも言えないけれど、2002年作「Mieliemme Tuhkasta」(Yellow Dog Records)が1stフル的な位置付けになっているようなので、通算6枚目のアルバムということになります。
当初からフィニッシュ・クラストのような荒々しさよりも、どちらかと言えばスウェディッシュ寄りの重量感を志向しているバンドで、WOLFPACK以降のドラマチックな展開、COUNTERBLAST的ドゥーム要素をフィンランドならではのフォーマットに落とし込み、ブラックメタルのテイストも加えたかの如きサウンドが魅力。
悲壮感満点の泣き過ぎメロディは確実にTRAGEDYと比較されるものではあるけど、世代的にはHIS HERO IS GONEと同時代にあたるし、デビューはTRAGEDYの登場やFROM ASHES RISEより早いっすよ!
それに、TRAGEDYコア、ネオクラストと呼ばれる面々と一線を画しているのが芳醇な音楽性。 ベクトルは異なるものの、TRAGEDYが最新作で聴かせたスタイルやMORNE、NEUROSISのような懐の深さをしっかりと持ち合わせています。
text by 久保田千史