IRON MONKEY、『Our Problem』以来実に19年ぶりの新作!亡きJohn Paul Morrowの不在を危惧する向きもあると思うけど、中心人物Jim Rushbyさんがギターにプラスオンでヴォーカルも担当していて、しかもJPMへのリスペクトとトリビュートをひしひしと感じるスタイルで唄っているので、全然、文句ないはず。楽曲群もIRON MONKEYらしさをフル抽出してシンプルに昇華した感じが最高です。それが2017年にリリースされるっていうのは、なんかイイっすよ。これ大事です。今改めて思い出さなければならないのは、IRON MONKEYがUNBORNと並ぶ初期「Lifeforce Records」のニュースクール名バンド、IRONSIDEのメンバーを中心に結成されているということ。IRONSIDE自体がすごいバンドで、VOORHEESやHARD TO SWALLOWといったパワーヴァイオレンス期の英国を代表する面々が在籍していて、Rushbyさんに至ってはHARD TO SWALLOWの中心人物である上に、SORE THROAT~SOLSTICEのRich Walkerさん率いるWARTORNのメンバーでもあったんです。現MY DYING BRIDEのドラマーもIRONSIDE出身。WITHDRAWNやCANVASと共に活動していたニュースクール・バンドが、パワーヴァイオレンスの流れを汲みながらACRIMONYやCHURCH OF MISERYとスプリットを出すようなバンドになったということなんですよ。その感じ自体が、近年の英国でリヴァイヴァルしてると思うんです。2017年に来日も果たしたARMS RACEにVIOLENT REACTIONやxREPENTANCExのメンバーがいたり、近くにHIGHER POWERみたいなバンドもいたり。IRON MONKEYの現ドラマー・Scott BriggsさんがCHAOS U.K. aka FUKの一員であることを考えると、英国って、スラッシュだろうが、スラッジだろうが、NYHCタイプだろうが、パンクのスピリットが平等に息づいてるんだな~って思うわけです。また1990年代の話をしちゃうと、SLAVEARCのメンバーがやっていたKOREISCHなんて、今FULL OF HELLがやろうとしていることを先取りしてたもんな~。たぶん、そんな雰囲気を踏まえた上で今IRON MONKEYをリリースするRelapse、やっぱエラいな(笑)。