メタル/コアの中で、ベテランと言えるキャリアを積んだDARKEST HOURの最新作。元々はメタリックなハードコアというスタイルからスタートしたバンドだったが、その後は北欧のメロデスからの影響の強いサウンドにシフトし、VICTORY RECORDS在籍期はほとんど完全にメタルバンドとなった印象のバンドで、個人的にはそのスタイルもかなり高く評価していたが、本作はCONVERGEのKurtがプロデュースが故か、レーベル移籍が故かは分からないが、初期のハードコアらしさを随所に取り戻している印象を受ける。と言っても単純に元に戻っただけではなくメタルバンド然としていた頃のメロディーを上手く残し独特のスタイルに到達した印象を感じさせるアルバムになっている。シーンの浮き沈みを実体験しながら20年以上のキャリアを積み上げたバンドだからこその境地に達している、そんな感覚を覚えるアルバムになっている。
一度だけ実現した時の「疾風怒濤」という言葉が似合うライヴパフォーマンスが今も忘れられないほど衝撃的だったが、そこからライヴパフォオーマンスがどれだけ進化しているのか今のDARKEST HOURのライヴを見たい!と強く思わされるニューアルバム。