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ETD Special

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「MAYHEM ツアー日記」by 川島未来(SIGH)

MAYHEM ツアー日記(東京) by 川島未来(SIGH)

3日間に渡る『De Mysteriis dom Sathanas』完全再現日本ツアーも、気づけばあっという間の最終日の東京。天気予報では昼には雨があがるとのことだったが、結局夕方からまた雨。まあ雨もブラック・メタルに合うのだけれど。

 3日間に渡る『De Mysteriis dom Sathanas』完全再現日本ツアーも、気づけばあっという間の最終日の東京。天気予報では昼には雨があがるとのことだったが、結局夕方からまた雨。まあ雨もブラック・メタルに合うのだけれど。

MAYHEM ツアー日記

 ということで今日は、昨日の予告通り、アッティラにパフォーマンス中、手を火傷しないのかを確認してみた。何の話がわからない人のために簡単に解説しよう。今回の1st完全再現ツアー・セットの後半一発目、「Life Eternal」で、アッティラは祭壇に立てたローソクの炎に触れるパフォーマンスをやるのだが、とにかく炎と手、指の距離が近いのだ!炎に触るパフォーマンスはよくあるが、これはたいてい炎の下の方、つまり低温部分を触っているというカラクリがある。だがアッティラは、モロに炎の上の部分、最も高温で危険な部分にダイレクトに行っているのだ。あれを見て肝を冷やした人も少なくないはず。「あのパフォーマンスで手や指を火傷しないのか?」というストレートな質問に対するアッティラの答えは、「時々するよ」であった。やっぱり火傷するんだ。まあ、あの距離で行けばしますよ。「でも基本的に手を動かしているから大丈夫なんだよ。それに熱さも心地良いんだ。目が覚めるしね(笑)」ということなのだそうだ。勇気のある方は、手を動かしつつ試してみてはどうだろう。火傷してももちろん責任は負えないが。

 今日も素晴らしいライヴを見せてくれたメイヘム。今から約四半世紀前、ユーロニモスと月に1度くらい電話で話していた。(当時はインターネットなどなかったから。)その度に、のちに『De Mysteriis dom Sathanas』と呼ばれることになるアルバムのレコーディング進捗状況を聞かせてくれた。フレットレスベースを使っているだとか、とても高音質に録れているとか、教えてもらったが、たいていは資金不足で進捗無しというのが定番の答えだった。そして彼は、結局アルバムが完成する前にこの世を去ってしまった。あの時はメイヘムが日本に来るなんて、想像をすることすら不可能だった。ましてや、あのいつも資金不足でさっぱりレコーディングの進まないアルバムの完全再現が行われるなんて。21世紀の現在日本でもブラック・メタルのコンサートは珍しいものではなくなった。その中でも、今日2017年9月6日東京で行われたメイヘムのコンサートは、日本のブラック・メタル・コンサート史上、最高の盛り上がりを見せたと言って良いだろう。ブラック・メタルのライヴはその雰囲気のせいもあり、いまいち盛り上がりづらい側面があるのも事実。だが、今日はそんなブレーキなど一切感じらない凄まじい盛り上がりだった。このライヴを経験できたブラック・メタラーは幸せである!


text by 川島未来(SIGH)