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Hall of Fame

第十四回殿堂入りアルバム

2015/11/13

FOREST OF EQUILIBRIUM / CATHEDRAL

80年代はスラッシュ全盛であったがためにそれらのバンド/ジャンルが世間的に注目を集めることはなく、それらのバンド達が評価を高めたのは90年代に入ってからである(自分もそんな一人で80年代はそれらのバンドにはまったく見向きもしてなくて、実際にちゃんと聞くようになったのはCATHRDRALの登場以降だった)。
このようにCATHEDRALの登場は様々なジャンルのリスナーの目と耳をドゥームの方向へ向けさせ注目させるようになったと言えるだろう。

FOREST OF EQUILIBRIUM / CATHEDRAL

収録

1. Picture Of Beauty & Innocence (Intro) Comiserating The Celebration
2. Ebony Tears
3. Serpent Eve
4. Soul Sacrifice
5. A Funeral Request
6. Equilibrium
7. Reaching Happiness, Touching Pain

レーベル業に専念すると思われたLee DorianがWITH THE DEADでまたバンド活動を再開してくれた事は嬉しい限り。
そのLee Dorianの原点は勿論NAPALM DEATHだが、ドゥーム・メタルの原点は皆さんも御存知の通りCATHEDRAL。

CATHEDRALはドゥーム・メタルというジャンルを広めた存在で、80年代にはヘヴィメタル界隈ではCANDLESSが話題となりましたが、正直自分はその時はスピードの追求に没頭するあまりまったくCANDLEMASSには反応してなくてリアルタイムでは見事に聞き逃してました。
CANDLEMASSはハードロック/ヘヴィメタル周辺では話題になってましたが、スラッシュ/デス系にまではそれは届いておらず、またドゥームというジャンル名もその頃は浸透せず、CATHEDRALが登場するまでドゥームというジャンル名を耳にすることはほとんどなかったし、実際にそれ以前にリリースされていたDREAM DEATHの1stアルバムなんかはリアルタイムで購入はしてたけど、スラッシュだと思い込んで購入したので単にノロいスラッシュぐらいにしか思ってなかった。 元NAPALM DEATHのLee DorianのニューバンドCATHEDRALが登場したことでこのジャンルにもデス/グラインド/スラッシュ系のリスナーの注目が集まったと言えると思います。 また伊藤政則氏がサバスの再来としてCATHEDRALを評価したことで日本のハードロック/ヘヴィメタル・ファンにも一気にその名が浸透しました。

CATHEDRALは御存知のようにNAPALM DEATHを脱退したLee Dorianが結成したバンドで、勿論最初はグラインド/デスメタルのファンから注目を集める存在でしたが、世界最速と言えるNAPALM DEATHから世界最遅とも言えるCATHEDRALへの転身はある意味衝撃的だった。
特に初期のCATHEDRALは中期~後期と比べても極端に遅いリズムで、NAPALM DEATHからのファンの評価はまっ二つだった(自分のように常に速いものを追い求め続けて生きた人間にはCATHEDRALのリズムは待ち切れないはがゆさがあった)。
とは言え前記したように伊藤政則氏が評価したこともあり日本では当時のNAPALM DEATHの時代にはなかったハードロック/ヘヴィメタル・ファンからの支持を受けて、CATHEDRALは1stアルバムリリース後に早速初来日を果たした。その時自分もチッタで見たが、NAPALM DEATHのLee Dorianがカッコいと思っていた自分にとっては、突如ベルボトムを履いて両手を上げて「イェ~イ」と言ってる当時のCATHEDRALのLee Dorianが受け入れられない部分があった。「見た目もやる事も変わり過ぎだろう」という思いが当時はあった。
CATHEDRALはデビュー直後はCARCASS、ENTOMBED等と共に「GRINDCRUSHER TOUR」を行ったり、初来日もBRUTAL TRUTHとの来日だったりとまだデスメタル・シーンでの活動が多かった。

EARACHEはCATHEDRALのセールスが良かったからかは知らないが、CATHEDRALと同年1stアルバム「VOLUME ONE」でTUPELOからデビューしていたSLEEPと契約し、1992年に2ndアルバム「SLEEP'S HOLY MOUNTAIN」をリリース。
Lee DorianがNAPALM DEATH時代にスタートしたレーベルRISE ABOVEはCATHEDRALのデビュー後にはドゥーム専門レーベルへ転身。その一発目にオムニバス「DARK PASSAGE」をリリース。 収録されていたのはCATHEDRAL、ST.VITUS、STILLBORN、PENACE、COUNT RAVEN、REVELATION、SOLITUDE AETURNUS。 またAUTOPSY、PARADISE LOST、ANATHEMA等をリリースし、PENTAGRAMのリリースもしたPEACEVILLEもドゥームレーベルの色合いを強めたりと、ドゥーム系をリリースするレーベルもCATHEDRAL登場以降は増えて行きました。 中でもやはりLee DorianのRISE ABOVEはシーンをリードする存在で、その後ELECTRIC WIZARD、ORANGE GOBLIN、WITCHCRAFT等を発掘した。 またアメリカではMON'S RUINが早くからドゥーム系のレーベルとして活動していたが、今はすでにレーベルとしては動いてないようで、そのMAN'S RUINから1stアルバムをリリースしていたGOATSNAKEのGreg Andersonが運営するSOUTHERNLORDが今ではMAN'S RUINに変わりアメリカのドゥーム系を代表するレーベルとなっている。

CATHEDRALの登場以前からアメリカではPENTAGRAMやst.VITUS等が活動しており、彼らはUSドゥームの元祖とも言える存在と言えるだろう。 ただ80年代はスラッシュ全盛であったがためにそれらのバンド/ジャンルが世間的に注目を集めることはなく、それらのバンド達が評価を高めたのは90年代に入ってからである(自分もそんな一人で80年代はそれらのバンドにはまったく見向きもしてなくて、実際にちゃんと聞くようになったのはCATHRDRALの登場以降だった)。 このようにCATHEDRALの登場は様々なジャンルのリスナーの目と耳をドゥームの方向へ向けさせ注目させるようになったと言えるだろう。

リリースされた当時は極端に遅いと感じたCATHEDRALのこの1stアルバム「FOREST OF EQULIBRIUM」だが今になって聞き直してみると意外なほどにノリの良さも持ち合わせていた事に気づく事が出来る。
CATHEDRALは名作と言える作品は数多いと思いますが、リリースされた当時はあまり聞き込んでいなかったにも関わらず、この1stアルバムが今となっては名盤と言える一枚だと確信してます。


text by Jumbo