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Hall of Fame

第一回殿堂入りアルバム

2008/07/01

BLACK METAL / VENOM

その名もズバリなアルバム・タイトルからも分かるようにこの作品及びVENOMの存在は後続のバンド達に多大な影響を与え、彼らの存在は数年後にスイスからHELLHAMMER~CELTIC FROSTという異形のバンドを産み出した。故にこの2バンドは直接的に現在のブラックメタルの元祖と言える存在である。 もっと言ってしまえば、VENOM以降の80年代中期までに登場したスラッシュメタル・バンドでVENOMの影響を受けていないバンドなんて一つも存在しないと言える。

BLACK METAL / VENOM

収録

1. Black Metal
2. To Hell and Back3. Buried Alive
4. Raise the Dead
5. Teacher's Pet
6. Leave Me in Hell
7. Sacrifice
8. Heaven's on Fire
9. Countess Bathory
10. Don't Burn the Witch
11. At War with Satan

(現在発売されている再発盤に収録されているボーナストラック)

12. Bursting Out [60 Min + Version]
13. Black Metal [Radio 1 Session]
14. Nightmare (Radio 1 Session)
15. Too Loud for the Crowd (Radio 1 Session)
16. Bloodlust (Radio 1 Session)
17. Die Hard [12" Version]
18. Acid Queen [12" Version]
19. Bursting Out [12" Version]
20. Hounds of Hell

記念すべき、この企画の第一回でご紹介するのは、逆にこのサイトを見てて知らない人を探す方が難しいであろうバンド、VENOMでございます。今更ここで偉そうに語らなくてもみんな知ってると思いますが、最近ニューアルバム「HELL」もリリースしたことだし、第一回を飾るに相応しいバンドだと思うので紹介することにしました。
で、殿堂入りさせたい一枚は、1982年にリリースされた2ndアルバム「BLACK METAL」。

VENOM
VENOM

1982年と言えばIRON MAIDENのNUMBER OF THE BEAST、SCORPIONSのBLACK OUT、JUDAS PRIESTのSCREAMING FOR A VENGENCEなんかがリリースされた年で、あのMETALLICA、SLAYERがデビューするちょうど一年前にあたる(この2年後にはVENOMはMETALLICAを前座に従えてツアーを行っている。今じゃ考えられないですね。)この時点では当然スラッシュメタルというジャンル名は存在しておらず、それに近い轟音を出していたバンドはMOTORHEAD、RAVEN、ACCEPTあたりしか見当たらなかった時代だ。
 この前年1981年に「WELCOME TO HELL」でデビューしたVENOMはこのデビューアルバムですでに充分話題を振りまいていたが、この2ndアルバム「BLACK METAL」でその人気を確立しただけでなく、後のスラッシュメタル、ブラックメタルの原型を作り上げたと言って過言ではない。
その名もズバリなアルバム・タイトルからも分かるようにこの作品及びVENOMの存在は後続のバンド達に多大な影響を与え、彼らの存在は数年後にスイスからHELLHAMMER~CELTIC FROSTという異形のバンドを産み出した。故にこの2バンドは直接的に現在のブラックメタルの元祖と言える存在である。
もっと言ってしまえば、VENOM以降の80年代中期までに登場したスラッシュメタル・バンドでVENOMの影響を受けていないバンドなんて一つも存在しないと言える。悪魔的イメージ全開で出て来たSLAYERなんて正にその顕著な例と言える。スラッシュメタルさえも存在しないこの時代に登場したこの2ndアルバム「BLACK METAL」は、当時日本では雑誌、評論家からはまったく評価されることはないばかりか、完全にゴミ、カスのような扱いであった。が、すでに母国イギリスを中心にヨーロッパでは人気は確立されており、数年後に全世界でスラッシュメタルが一大ムーブメントとなった頃には、VENOMはその元祖のバンドとして扱われて行くのである。

BLACK METAL裏ジャケット
BLACK METAL裏ジャケット

 このアルバムの中でもタイトル・トラックでもある1曲目の"Black Metal"は名曲中の名曲である。当時は音の壁と称されたリフの構成は完全に今のスラッシュ/ブラックメタルに繋がるものがある。極端なこと言うとこのアルバムと言うよりもこの1曲が後のブラックメタルの決定打と言えるだろう。が、しかし元々は70年代にイギリスでおきたNEW WAVE OF BRITISH HEAVEY METALの流れで登場したVENOMだけに、"Black Metal"以外の曲は実はMOTORHEAD調なロックロールな曲も多く存在している。が、Cronosの邪悪という言葉がはまるヴォーカルの存在感もあり、全編に異様なテンションと存在感を維持しているアルバムである。
このアルバムを含め、Cronos(Vo&Ba)、Mantas(Gu)、Abaddon(Dr)の編成で制作された「WELCOME TO HELL(1st)」、「AT WAR WITH SATAN(3rd)」、「POSSESSED(4th)」の4枚はどれも是非チェックして欲しい作品である。この4作品はそれぞれ大量のボーナストラックを追加収録し再発されている。

 その後、VENOMはスラッシュメタル・ムーブメントにも乗って知名度はうなぎ上りだったが、鉄壁と思われていた編成が崩れ、そこから加速度的に活動が低調なものとなってしまいほとんど解散状態となるが、1997年にCronos(Vo&Ba)、Mantas(Gu)、Abaddon(Dr)が再び揃いアルバム「CAST IN STONE」で復活を果たすも長続きはせず、結局はCronosが残り新たにメンバーを加えトリオで現在も活動中である。ここ最近の2作「METAL BLACK」と「HELL」は、ここで紹介した「BLACK METAL」のテンションはないもののここ数年では最も充実した作品を立て続けにリリースしている。



text by Jumbo