自分の腕時計は手巻きだ。毎日本体の右側にポツンと突き出ているネジを15回ほど回し、毎日1、2分進むので時間を合わす。この間たった30秒ほどが癒しの時になる。指先の調子の問題なのか、日によって巻き易い時や巻きづらいときもある。巻き易い時はストレスを感じないので、その日はまるで自分の星座が「目覚ましテレビ」の星座占いで一位になった時のような清々しい気分になれる。巻きづらい時は気合いを入れ直す。一日の始まりがその時にリセットされ新鮮な気分で動き出すことができるのだ。それは外出する時に靴のひもを結び気合いを入れる気分に似ているし、爪を切った後爪切りのヤスリで爪の先をきれいにして切りかすをゴミ箱に捨てるまでの一連の作業でも感じることができる。
キャンプに行った時の時間の流れ方も好きだ。まずテントを張って炭火を起こす。ビールを飲みながら鍋に水を入れてお湯が沸騰するまでに野菜を刻む。ついでに鉄鍋用の野菜や肉、魚介類を仕込んでおく。鍋に野菜や肉を入れ味付けをして出来上がり次第みんなで鍋を突つく。ひとしきり食べて腹がこなれて来た頃に鉄鍋料理が自然と出来上がる。そろそろ酒はワインに変わる。眠くなったらテントの寝袋に潜り込んで寝る。この瞬間、癒されるよねぇ。
